【共同研究】災害時における避難所用移動式遊具の検証について

弊社では現在、大学との共同研究の一環として、災害発生時の避難所環境を改善するための製品開発に取り組んでおります。

今般、5歳以下の幼児を対象とした「テント膜製・移動式遊具」の試作品を製作し、実証試験を行いましたので、その様子をご報告いたします。

目次

開発の目的と背景

大規模災害時、避難所生活が長期化する中で、子どもたちの運動不足や精神的なストレスの蓄積が課題となっています。

本プロジェクトでは、弊社の得意とするテント膜の技術を応用し、以下の機能要件を満たす遊具の開発を目指しています。

  • 即時設営と撤去: 限られたスペースに迅速に設置でき、不要時にはコンパクトに収納可能であること。
  • 安全性の確保: 幼児が接触しても負傷のリスクが低い膜構造を採用すること。
  • 心理的効果: 閉塞感のある避難所において、子どもが安心して過ごせるパーソナルな空間を提供すること。

モニターによる検証の実施

先日、プロトタイプの有用性を確認するため、実際に対象年齢のお子さまに遊具を体験していただきました。

災害時の避難所を想定した大学との共同研究で開発中のテント膜製子ども用遊具を体験する幼児の様子①
お子さまが遊具を使用している様子
災害時の避難所を想定した大学との共同研究で開発中のテント膜製子ども用遊具を体験する幼児の様子②
膜材の特性を生かした形状と、子どもたちの反応を観察・記録しました

試験では、膜素材特有の質感や形状が、幼児の遊び行動にどのような影響を与えるかを重点的に観察しました。参加した子どもたちが自然に遊具に親しむ様子が見られ、素材の安全性や空間のサイズ感について、実効性の高いデータを得ることができました。

今後の取り組み

今回の検証で得られた知見を基に、大学側とのデータ解析を進め、より実用性の高い仕様への改良を行います。

今後は構造のブラッシュアップに加え、「遊具の色彩選定」についても大切なポイントと考えており、避難所という特殊な環境下において、子どもたちの不安を和らげる心理的効果(色彩心理)や、周囲の避難者にとって刺激になりすぎない視覚的配慮なども検証してまいります。

避難所におけるQOL(生活の質)の向上は、今後さらに重要視される分野です。弊社は引き続き、膜構造物の技術を通じて、地域の防災・減災対策に貢献できるよう研究開発に努めてまいります。

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